わたしがシャンティハウスという活動を始めることになった理由として、長男の優大との出会いと彼と過ごした10年の日々は欠かすことができない体験です。
優大は生まれつき大脳が欠損していて、最後まで首が据わることもなく言葉を話すこともありませんでしたが、なんとも言えない愛くるしい瞳から伝えてくれる大きく純粋な愛はどんなに感謝しても仕切れないほどの贈り物でした。
その掛け替えのない宝物の時間のことを夫と二人で書き綴ったものが「優大とわたしたちの10年間の物語」です。
財団の大切にしたい3つの視点として「母」「こども」「障がいや病気」としているのは、わたしの生の体験から学び気づき培ってきたことを糧に世界に恩返しがしたいと思っているからなのです。
母としての20年以上になる日々のこと、重度障がいのある子どもと暮らしたこと、そしてその後に生まれた元気なこどもたちと暮らす毎日、それらすべてを通して抱いた「すべてのひとが生まれながらに価値があり、わたしたちはいつも互いの存在を与え合い繋がりあって生きている」という確信を多くの人に伝えたいと願っています。
そのために、これから出会うシャンティハウスファミリーのみなさんや沢山の仲間と学び合い、話し合い、たくさん遊び、十分に癒され、そんな様々な体験をご一緒にしていきたいのです。
そして、そんな道の上でただありのまま心から笑い合えたら。。想像すると今から笑顔になります。